トップ >
ピートモスを使わずにブルーベリーを育ててみる(ピートモス不使用栽培) (2015-05-18)

ピートモス不使用栽培に挑戦

ブルーベリー ティフブルーの苗
ブルーベリー ティフブルーの苗

以前から興味のある『ピートモスを使わないブルーベリー栽培』に挑戦する。 ちなみに、上の苗(ティフブルーの挿し木)を育ててみる。 なお、この写真は随分前に撮影したもので、今はもっと成長している。

別に画期的なことではない

『挑戦する』と書いたが、別に画期的なことではなく、ピートモスを使わずにブルーベリーを育てている人はかなりいるようである。

ネットで検索すると、ピートモスを使わない栽培を実施している人は多い。 また、『自然の休憩所 Berry’s Life』さんではピートモスを使っていないブルーベリー用土を販売している。

ネット上の情報は少ない

『ピートモス不使用でブルーベリーを育てている人は多いようだ』と書いた。 ただし、ネット上では栽培に関する詳細な情報はほとんど見つからない。 見つかるのは、

  1. ヤシガラを使って育てている
  2. 針葉樹の樹皮チップをヤシガラに混ぜると良い

というような大まかな情報である。 実際にピートモス不使用で栽培しようと思うと情報が足りない。

さらに必要になる情報とは、

  1. 『ヤシガラで育てている』のヤシガラとはココチップ単用なのかココチップ + ココピートのことなのか
  2. ココチップの大きさはどれぐらいなのか(2S なのか 3S なのか 4S なのかとか)
  3. ココピートは繊維状のものか粉末状のものか
  4. 軽石やパーライトは入れるべきか
  5. 酸度調整は必要なのか

などである。

ページの先頭へ
 

ピートモス不使用を目指すのはコストを下げるため

ピートモスを使いたくない理由は、ピートモスで育てるとコストが高くなるからである。

近くのホームセンターでは50リットルのピートモスが1,000円程度で買える。 ネットで圧縮ピートモスを買えば、復元容量が300リットルのものでも送料込みで5,000円前後だろう。 一方、ココチップは200リットルで送料込みで4,000円前後である。

つまり、ピートモスは100リットルで1,666円、ココチップは100リットルで2,000円ほどである。 となると、『ココチップの方が高いじゃないか』とツッコミが入りそうだが、ココチップは分解が遅いためピートモスより3倍長持ちするらしい。 だから、初期投資が少し高くても分解の遅さでコストを抑えることができる。 また、分解が遅いということは、植え替えの頻度を抑えられるということにもなる。 植え替えに費やす労力も立派なコストなので、これを削減できる意味は大きい。

水の管理が簡単になり、汚泥化も防げるかもという期待もある

コストを下げたいということ以外にも、『水の管理がピートモスよりも簡単そうだ』ということもピートモス不使用を試す理由だ。

ピートモスは、排水性や通気性がものすごく悪いように感じる。 半日陰の場所に置いている挿し木のビニールポットなどは、いつまで経っても表土が乾かない。 結局、表土が乾く前に雨に当ってしまうので、自分で水やりする機会はほとんどない。

そのような特性のため、表土の乾き具合を考慮することなく無条件に水やりしていると、簡単に過湿気味になってしまう。 つまり、根腐れしてしまう危険がある。 また、根腐れしないとしても、過湿によりピートモスの分解が早まってしまう。 当地が九州の標高200mほどの場所なのも大いに関係あるだろうが、常に湿っている挿し木のビニールポットなどは、一年もしないで汚泥化してしまう。 とにかくピートモスの汚泥化がやっかいなのである。

また、そもそもブルーベリーは過湿気味だと育ちが悪いように感じる。 ブルーベリーを育てるようになってまだ一年ちょっとなので、胸を張って言えるほどの自信はないが、そう感じる。 最初は、育ちが悪いから水を吸わず、結果、用土の乾きが遅いのだと思っていた。 しかし、最近は、それは逆なのではと思うようになった。 水はけの良い土では育ちがよく、水はけの悪い土ほど育ちが悪いようにしか思えないのである。

なので我が家では、ブルーベリーは乾燥気味に育てている。 朝夕に表土の乾き具合を確認し、表土が3分の1以上乾いている鉢にだけ水やりするようにしている。 もちろん、夏場の天気が良い日などは、夕方の水やりの時には新梢がうなだれている時もあるし、そのまま新梢が枯れることもある。 新梢が枯れることもあるが、過湿よりマシだと思うのでそうやって育てている。

乾燥気味に育てていて問題になるのが、ピートモスの裏の顔である。 ブルーベリーを育てた経験のある方ならご存知だろうが、ピートモスは一度乾燥させてしまうと水を弾いてしまうようになり、簡単には吸水しなくなる。

つまり、乾燥気味に育てていると、ピートモスが水を吸わなくなることがあるのだ。 水やりすると水はスッと染みこんでいくのだが、実は隙間を流れているだけでピートモスには吸水されてないということになる。 完全な乾燥を防ぐため、我が家では、春から秋にかけては月に1度は鉢を30分ほど水に浸けて吸水させている。 当然だが、全ての鉢を一度に水に浸けるのは無理なので何回かに分けて作業しなくてはならないのだが、これが面倒である。

一方、ココチップやココピートは完全に乾燥しても水を弾くということがない。 だから、水やりしたのに水を吸えずに新梢の先が枯れるという心配がなさそうである。 ただ、排水性が良すぎるのではないかという心配はある。 真夏などは、朝夕に水やりしても水切れするという事態にならないかが気になるところである。

風に弱くなるかな

なお、鉢が軽くなることにも多少の不安を感じている。 ココチップを使うとどうしても隙間が多くなるので、軽くなるのは避けられそうにない。 そうなると、ちょっとした風で鉢が倒れないかが心配である。

ページの先頭へ
 

用土の材料を用意する

用土には何をどうブレンドすれば良いのかわからないので、独自にブレンドして育ててみることにする。 なお、まずは1鉢だけ育てるので資材は大量には買わない。 近場のホームセンターなどで買える一番安い製品で揃えることにする。

ココチップ(マルチ用)
ココチップ(マルチ用)

まずは用土となるココチップで、コイツには通気性を期待している。 パッケージを見れば分かる通りマルチ用である。

なお、値段は30リットルで税込み500円程度だった。 つまり、100リットルで1650円というお得な商品だった。

ちなみに、500円という価格は特売だったようで、現在は754円で販売されている。

ココピート(ダイソーの水でふえる用土)
ココピート(ダイソーの水でふえる用土)

続いても用土となるココピートである。 ココピートには保水性を期待している。

コイツはダイソーで売っている商品で、復元後に8リットルになる。 繊維状というよりは粉末状の製品である。

なお、ダイソーには10リットルに復元できる円柱形のココピート(1リットル x 10個入り)もあるが、今回買った横長の8リットルの商品の方がやや繊維が多いように感じる。

軽石(小粒)
軽石(小粒)

次も用土となる軽石(小粒)である。 コイツには通気性と排水性を期待している。 悩んだのは、中粒にするか小粒にするかだったが、ココチップが隙間が多いので小粒にした。

値段はハッキリ覚えていないが16リットルで400円程度だったかな。

収穫袋
収穫袋

よくある収穫袋(10kg用)である。 コイツはココチップをアク抜きするために使う。 ココチップをこの収穫袋に入れて水に浸けておく。

10枚入りで300円前後だった。

不織布製の収納袋(ダイソーのファンヒーター・ストーブ収納袋)
不織布製の収納袋(ダイソーのファンヒーター・ストーブ収納袋)

不織布製の収納袋である。 コイツはココピートのアク抜き用だ。

パッケージを見れば分かる通りダイソーのファンヒーター・ストーブ収納袋である。

ココチップとココピートのアク抜き

ブレンドする前に、ココチップやココピートのアク抜きを行う。 ココチップはマルチ用の商品だし、ココピートは百均なので塩分やその他の有害な成分が入っていないかが心配なので。

ココチップ(マルチ用)とココピート(ダイソーの水でふえる用土)のアク抜き
ココチップ(マルチ用)とココピート(ダイソーの水でふえる用土)のアク抜き

ココチップ(写真右)は収穫袋に入れて、ココピート(写真左)は不織布製の収納袋に入れて水に浸けておく。 1週間に1度の間隔で水を入れ替えながら2ヶ月ほど放置する。

なお、ココチップを収穫袋にココピートを不織布製の収納袋に入れているが、どちらとも不織布製の収納袋でアク抜きしてももちろんよい。 ただし、逆にココピートを収穫袋に入れると粗い網目から全て流れ出てしまうのでやめたほうがいい。

針葉樹皮について

今回は、針葉樹皮は使っていない。 理由は、身近なところで少量で手に入れることができなかったため。

できれば、針葉樹皮は混ぜたほうが良いと思う。 というのも、針葉樹皮は酸性度が高く、カナダ産のピートモスと同程度とのこと。

ブルーベリーをピートモスを使わずに育てている人が、よく針葉樹皮を混ぜているのは、そういう理由がある。

林業が盛んな地域に住んでいて針葉樹皮のチップが簡単に手に入るなら使ったほうがいいだろう。

ページの先頭へ
 

植え付け

上がココチップ(マルチ用)・左がココピート(ダイソーの水でふえる用土)・右が軽石(小粒)
上がココチップ(マルチ用)・左がココピート(ダイソーの水でふえる用土)・右が軽石(小粒)

では、植え付けを行う。 2ヶ月かけてアク抜きしたココチップとココピートに軽石(小粒)をブレンドする。 土差しで同量をすくってブレンドした。 ココチップは隙間が多いため、体積ではココチップが少なくなっていると思う。

ブルーベリー ティフブルー(B)をココチップ(マルチ用) + ココピート(ダイソーの水でふえる用土) + 軽石(小粒)の用土へ植え付け
ブルーベリー ティフブルー(B)をココチップ(マルチ用) + ココピート(ダイソーの水でふえる用土) + 軽石(小粒)の用土へ植え付け

ブレンドした用土を3号のビニールポットに入れ、ティフブルーの苗を植え付ける。 ピートモスを残したくないので完全に根洗いして植え付けた。 植え付け後、半日陰の場所へ置いた。 2週間ほど養生させてから日当たりの良い場所へ移す予定である。

なお、苗はそれなりに根を張っており、古いビニールポット(2.5号)から抜いても根鉢は崩れなかった。

ページの先頭へ
 

水やりが簡単になることを望む

ココチップ + ココピート + 軽石での栽培がいよいよ始まった。 この栽培に望むことは、水やりが簡単になることである。 我が家では、乾燥気味にブルーベリーを育てている。 理由は、ピートモスの汚泥化を遅らせるためと、根の成長を促進するためである。

乾燥気味に育てるためには、鉢ごとに乾き具合を見て水やりするかどうかを判断しなくてはならない。 これが意外に時間がかかって面倒なのである。 特に時間がかかるのが5月から9月である。 この時期はコガネムシの産卵期であるため、鉢をネットで覆っている。 そのため表土が良く見えず、1鉢づつネットの口を開いて表土の乾き具合を確認をしている。

『鉢が軽くなったかどうかで乾き具合を判断すればいいじゃないか』という意見もあるだろう。 実際、表土の確認をしつつ鉢を持ち上げてみたりしている。 しかし、自分には重さの微妙な違いはわからない。 正直、鉢の重さで水やりの要否を判断できるようになる自信は全くない。

この面倒な状況を何とかしたいのである。 つまり、鉢ごとに水を与えるかどうかを判断するのではなく、ある鉢の表土の乾き具合だけを見て水やりするかどうかを決定したいということだ。 具体的には、

  1. ある鉢の表土だけ見て少しでも乾いていたら全ての鉢に水やりする
  2. 乾いていなければどの鉢にも水はやらない

という単純な作業にしたい。

ピートモスだったら、そんな管理では根腐れしてしまう株もあるだろう。 また、根腐れしなくてもピートモスの分解が早くなり、汚泥化が促進されると思われる。

しかし、今回のブレンド用土なら『少しぐらい過剰に水やりしても根腐れしないのでは』という期待がある。

ページの先頭へ
 

- 2016.06.01追記 - 用土を改良した第2弾

今回の用土は、ココチップ + ココピート + 軽石(小粒)を同量でブレンドしたものだが、第2弾として別の用土でもピートモス不使用栽培を始めてみた。

ページの先頭へ
 

ピートモス不使用栽培のその後の経過

今回植え付けを行ったティフブルーの苗のその後の様子を紹介する。

ページの先頭へ